大別するとふたつあります。

ひとつ目は、脳や脊髄への反射作用です。はりを刺すことによる刺激が神経を介して脳へと伝わり、他の痛みが脳へ伝わることをブロックします。よく、はりには即効性があると言われるのは、この作用により起こる効果とも言えます。

ふたつ目は、血行改善です。はりを刺すことにより本人が感じない程度の傷が身体に付きます。人間の身体は傷付いた部分が元の状態に戻るよう働く過程で周辺組織の血行が促進されるだの、傷が治りやすい環境を整えます。周囲の血行が促進されることにより、血行不良により慢性化していた筋肉疲労などが改善され、結果的にコリや痛みが楽になります。身体が治療後の反応を受けて1～2日かけて調整してくため、治療直後よりも翌日以降の方が楽になったというのは、こういったはりの遅効性の部分とも言えます。

はり治療は、マッサージと違い身体の内部から刺激を与えるため、深部にある筋肉や神経・関節に直接アプローチができ、直接の効果を得ることが可能です。症状の原因となる部分にピンポイントで治療が可能なため、マッサージだけではなかなか改善することがなかった方にも効果が期待できます。

はり治療はよく知られている“痛みを取る”という効果以外にも、身体本来の自然治癒力に働きかけ“回復を促す”という効果もあります。そのため『身体がダルイ』『やる気が出ない』などといった自律神経の乱れによる症状に対しても効果が得られます。

はりを受けている時に周りの目が気になるという方もいらっしゃいます。はり治療は直接肌に刺すため、どうしても肌を出していただく必要があります。鈴の樹整骨院では、プライバシーに配慮し、はり灸治療では完全個室にて治療を行います。

『お灸は熱い』と思われている方も多くいらっしゃると思いますが、決して熱いばかりがお灸ではありません。鈴の樹整骨院では無痕灸のせんねん灸を主に使用するため、さほどの熱さは感じず、ほんのり温かい感覚が持続します。

お灸には大別すると有痕灸（痕が残るお灸）と無痕灸（痕が残らないお灸）とがあり、鈴の樹整骨院では無痕灸に含まれるせんねん灸（台座のついたお灸）を主に使用するため、灸治療により肌に痕が残ることはありません。

お灸は身体に軽微な火傷（やけど）を負わせることにより、身体の自己治癒力を高めます。火傷といっても身体に痕が残るといった程のものではなく、目にはわからない程度のものです。人間の身体は火傷をすると細胞が傷付き異常を感じます。この反応により、周辺組織の回復が起こり改善へとつながります。また、熱反応により血管は広がり血液の循環も促進されるため、冷え性に対しても効果を発揮します。